財形貯蓄の基礎知識

財形貯蓄とは

 財形貯蓄とはサラリーマンの財産形成を促すためにつくられた制度で、正式な名称は勤労者財産形成貯蓄制度といいます。
 財形貯蓄は給与やボーナスから一定の金額を自動天引きで積み立てることができ、貯蓄に対する利子が非課税になるなどの優遇が設けられています。財形貯蓄は、その目的に応じて一般財形貯蓄、財形住宅貯蓄、財形年金貯蓄の3種類に分けられています。

財形住宅融資について

 財形貯蓄を利用する大きな利点として挙げられるのが財形住宅融資という制度です。財形住宅融資とは、サラリーマンのマイホーム取得を支援するために設けられたもので、住宅金融公庫に代表される公的融資のひとつになります。財形住宅融資の対象となるのは、1年以上継続して財形貯蓄をし、50万円以上の残高がある人となっており、3種類の財形貯蓄のどれでも大丈夫です。
 財形住宅融資を利用する利点を挙げてみると、勤務先からの負担軽減措置、借入限度額4000万円、融資手数料が無料、金利設定が低めであるというような点があります。公的融資で最高4000万円まで融資を受けられることは大きな魅力ですね。これだけでも財形貯蓄をする価値がありそうな気がします。

一般財形貯蓄

 一般財形貯蓄をするためには、まず財形貯蓄制度を採用している会社の社員である必要があります。そして、事業主を通して賃金から天引きで預入れすること、3年以上の期間にわたって毎月又は賞与期ごとに預入れをすることが必要要件となります。
 一般財形貯蓄の対象となる金融商品には、預金・貯金、定期預金、期日指定定期預金、積立定期預金、定額郵便貯金、信託、金銭信託、貸付信託、公社債投資信託、株式投資信託、債券、国債・地方債、政府保証債、社債、貯蓄型の保険、生命保険、簡易生命保険、生命共済、損害保険などがあります。
 一般財形貯蓄をしていて問題になるのが、転職の際の継続措置ですね。継続するには、退職後1 年以内に財形貯蓄制度を採用している会社に転職し、転職先の会社を通して財形貯蓄の移動手続きを行う必要があります。これで以前の会社で行っていた財形貯蓄を継続することができます。
 また、3年以上保有している一般財形貯蓄であれば、他の商品へ預け替えすることもできますので、一度他の金融商品と比較検討してみるのもいいですね。

財形住宅貯蓄

 財形住宅貯蓄とは、住宅を取得するための貯蓄を目的として行う財形貯蓄です。財形住宅貯蓄には非課税限度額というものがあり、元本550万円を限度として利子等が非課税となります。ただし、財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄の両方に加入する場合は、両方を合計した額のうち550万円までが非課税となります。財形住宅貯蓄の場合、住宅の取得や増改築等の頭金以外の目的で払い出すときは課税対象となってしまいますので注意が必要です。
 財形住宅貯蓄の対象となる金融商品や転職時の継続等は一般財形貯蓄とほぼ同じです。ただし、財形住宅貯蓄の契約時に55歳未満であることや、1人1契約に限ること、5年以上の期間積立を行うことといった条件があります。他にも、頭金を控除後の残金を、事業主等から貸付を受けて支払う旨が明らかにされている必要があります。

財形年金貯蓄

 財形年金貯蓄とは老後の生活のための財形貯蓄です。まさに年金目的の財形貯蓄ですね。財形住宅貯蓄と同じく元本550万円を限度として利子等が非課税となります。ただし、生命保険又は損害保険の保険料等については元本385万円までが限度となります。そして、財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄の両方に加入する場合は、両方を合計した額の550万円までが非課税となります。財形年金貯蓄の場合、年金を受け取る以外の目的で払い出すときは課税対象となってしまいますので注意が必要です。
 財形年金貯蓄の対象となる金融商品や転職時の継続、その等の条件は財形住宅貯蓄と同じです。異なる点としては、年金として受け取るのは60歳以降で、5年以上にわたって定期的に受け取ること、据置期間を置く場合は最長でも5年以内となっています。